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株式会社オレンジライフ代表取締役社長兼CEO上野山栄作のエッセー多事想論

2015/8 オレンジ通信 第74号住みたいまち

先日から有田川町の地方創生プロジェクトのお手伝いをさせてもらっています。ここ数年、国は地方の改革に力を入れるようです。東京集中型の人口構造と超高齢社会で町が存続できない社会に陥ろうとしています。だいぶ前から地域主権という言葉がありましたが、まさに住民が立ち上がり、考えて行動する地域には、それに伴う補助金が出るようです。その時期に国からの税金に頼るのではなく、自立できる地方を創っていかなければ町は消滅してしまいます。有田地域の人口推移の未来予想を見てみますと2040年には人口が現在の7割になってしまうという悲しい結果になっています。しかも高齢者の割合も増えるわけですから町が保つはずがありません。25年後に持続可能な町にするために、未来の目標をきちんと決めて、取り組んでいかなければならないと思います。
今回、有田川町ではアメリカ・オレゴン州ポートランドの指導協力を受け地方創生に取り組みます。ポートランドはアメリカで一番住みたい町に選ばれ、地域住民主体の町づくりで有名です。日本でも札幌や千葉県柏市で指導が行われ、横浜や那覇も進行しています。そんな人気のPDC(ポートランド市開発局)と有田川が巡り会えたことはラッキーでした。しかも都市部ではない地方で指導が行なわれるのは日本で初めてです。
しかし有田川町、住民の私が言うのも何ですが、なかなかやる気ですね。町長を筆頭に職員さん、特に若い職員さんたちが非常にやる気になっています。私の役目は住民側でこれからの町を考え企画行動していくチームをつくり行政と住民を一体にしていくお手伝いです。人が集まり町のなかで経済が循環していけるようにするには、住民が住んで楽しい町でなくてはなりません。そうすれば、自ずと人が集まるはずです。自分たちが楽しめる町こそ、これからの町づくりのテーマだと思います。
去る7月21日に行われた講演会「暮らして楽しいまちは、みんなが住みたいまちになる」は、きびドームに350名が集い、特に若者の参加率が多く、注目度を表してくれました。PDCは今回、2日間の滞在でしたが、その中でも具体的なヒントを残してくれました。これからの取り組みが楽しみです。
実は私はポートランドに行ったことがありません。早速、本日から一週間、渡米し、学んで(遊んで)こようと思います。町づくりだけではなく個人的にも、とても興味深い自由な風土のまちです。今回、高校生の娘も同行しますが、娘が自分の子どもを育てていきたい町になればと思っています。「2040年 日本で一番住みたいまち 有田川」を目指して!