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株式会社オレンジライフ代表取締役社長兼CEO上野山栄作のエッセー多事想論

2011/8 オレンジ通信 第25号鈴虫寺

僕は年に3回くらい京都の鈴虫寺にお願いに行きます。正式名称は「妙徳山 華厳寺」といい西京区にあります。休日ともなると2時間待ちとかなんです。なぜか?というと、そこには一つだけ願いを叶えてくれるお地蔵様「幸福地蔵」様がいるからです。このお地蔵様は日本で唯一、わらじを履いていて、お願いするときに名前と住所を言ってから願い事をすると、お地蔵様が一人一人のお家に歩いて来てくれ願いを叶えてくれるというのです。
ところがこのお地蔵様に願いをしようとすると必ずお寺の庫裏(くり)に通されて、お茶とお菓子を頂きながら30分程度のお話(説法)を聞くことになります。その庫裏の中には5000匹の鈴虫が飼育されていて年中「リンリン」と鳴いています。従って「鈴虫寺」です。そこでのお話はジョークまじりでとても面白いのですが、その中にも仏の道を示すようなお話が混じり、毎回考えさせられるのです。来ている人たちは観光客が多く、普通ならお寺の説法を聞くようなムードには見えない方々も多数です。でもちゃんと聞いています。その話を聞いた後、お守りを買ってそれを持ってお地蔵様の前に行き願いをします。
お願いごとですが、例えば結婚したいという願いがあれば、先ず「いい人に出会えますよう」次に「その人とおつきあいが出来ますよう」そして「結婚出来ますよう」と3回に分けてお願いしなさいと言うのです。従って毎回お礼参りを含め、寺には3回来なくてはなりません。しかし、ここが良い所だと思います。僕は忠実にこのやり方で全ての願いを叶えて来ました。
考えてみれば目標設定をしてそれに向かうときに、最終の所だけを思い描いていても結果は出ません。そうするためにはどうしたら良いのかを順序立てて計画していかなければ達成は出来ないのです。それを語らずとも、この寺は僕にその事を教えてくれているような気がします。そしてこの寺に来て30分の説法の中に知らず知らずに生き方をも教えられているのです。
お地蔵様への願いは良く叶うはず!自ずと自分で努力出来るような願い事(目標設定)になっています。今の時代、関心の無い方に倫理じみた話は馬耳東風、しかし非常にうまく話を聞かせるこのお寺、なかなかやるなーと商売人としてもあっぱれです。
間もなくお盆です、当社の関わる上記のイベント「ボンデアレック」が開催されます。イベントで楽しむことで知らず知らずに忘れかけているお盆や先祖、地域の意味を再確認してくれることを祈りたいものです。