株式会社オレンジライフ代表取締役社長兼CEO上野山栄作のエッセー多事想論

2015/3 オレンジ通信 第69号看取り

朝起きて、Tシャツだけで過ごせるような暖かさになりました。今年の春は早いですね。
そんな季節の変わり目に、桜の花を待たずして私の伯母(母の姉)が亡くなりました。83歳でした。とても陽気でちょっと口が悪いくらい冗談ばかり言っていた思い出が頭をよぎります。元気だった晩年は夫の看護に奮闘していた伯母でした。夫を7年前に看取り、これからもっと自由な人生を送れると思っていた矢先、夫の死の翌年に脳卒中で大きな障害を残しました。それからは病院や特養にお世話になっていました。一年半ほど前に食事を摂れなくなり危ない時期がありましたが、家族も献身的に施設に通っていましたし、車椅子で移動し食事もできるほど回復していました。ところが昨日急に心筋梗塞で亡くなってしまいました。伯母の家族は伯父の看取りを含めると非常に長い長い二人の看取りを行ったわけです。

普段死を見つめる機会が多い私ですが、身内の死を目の当たりにすると考えさせられることが沢山あります。昔の記憶を辿ると看取りのあり方はずいぶん変わりました。介護という分野も多様化しました。高齢社会に対応するためには必要なことですが…葬儀のあり方も似ているところがあると思います。便利さによる自宅から葬儀式場への変貌は逆に地元の助け合い文化を薄れさせてしまいました。ますます加速する家族葬は地域社会の縁文化も崩してしまいそうです。同じように、現在の介護は家族のあり方を変えているような気がします。もっとも核家族化が進み家族内の個々の役割も変わっていますし、個々が生活の為に忙しくしないと厳しい世の中です。都会ではそれでいいのかもしれませんが、環境の違いがある地方に住む者として、情報だけが同調してしまう世の中にいささか矛盾を感じてしまうのは私だけでしょうか?田舎は田舎らしい葬儀や介護があってしかるべきです。そんな中で伯母の家族はよく看護したとつくづく思うのです。

さて、伯母の死から私自身も家族親族のつながりをどこまで維持できるのか考えてみました。私自身が忙しい人間の一人ですし、密な付き合いはなかなか難しい部分もありますが、これから先、親の時代が終わっても親族との繋がりを大切にしていきたいという想いがあります。
時代はスピードを増して有田という地方を変えていきます。オレンジライフは葬儀という儀礼文化のなかで、故人様から人生観を学び、縁や絆を大切にする供養や葬儀を継承していかなければと考えています。